大っ嫌いなアイツに恋をした。




遊園地を出て、あたしたちの街とは反対方向の電車に乗り込む橘。



「…え?逆だよ!?」



「ああ、知ってる。」



あたしたちが帰りに乗るはずだった電車は遊園地からの客が多く満員状態なのに、反対方向の車内はあたしと橘以外あまり乗客者がいない。



「ねぇ、どこ行くの?」


まもなく電車が発車し、どんどん景色が変わっていく。



「もしかしたら今日帰せねぇかも。」



なんて、橘は真顔で言う。



「へっ!?待ってよ!お父さんに怒られるよ!心配性なんだから…!」



お父さんは極度の過保護であたしでも参ってしまうほど。

今日だって男の子と出かけたなんてバレたらそいつを連れて来いだなんていいだしそうだもん……



「ウソ、朝までには帰してやるよ。」



ニヤリといつものように笑みを浮かべてあたしを見る橘。



「…意地でも帰ってやる」



こんなヤツと朝まで一緒だなんてありえないんだからっ!