大っ嫌いなアイツに恋をした。




「いやぁ〜今日はちょっとダメなんだよね〜!また今度遊ぼうよ」



屈託なく広角をあげて笑うその男は……



「最悪……」


紛れもなく、橘だ。


女の人たちに囲まれた橘はニヤニヤしていた。


アイツ……ふざけんなよ!

何、モテるからってニヤけちゃってんのよ!!


だけど、それは事実。
橘はものすごくモテる。

すらっとしたモデル並みの体型に誰が見たってかっこいいと思う端正な顔。


私服なんて初めて見た……


普通の男子校生が着たら気取っているように見える服も、橘が着るとモデルみたいで似合っている。


不覚にも、かっこいいだなんて…思ってしまった。


「え〜いいじゃないですかぁ〜!一緒に行きましょうよぉ〜」


橘は女の人に手を掴まれ完全捕獲されている。



……まあ、いいじゃん。

もともとあたしだって橘とデートしたくて来たわけじゃないんだし。


橘だって、デートするなら可愛い女の子としたいでしょうよ。


バカバカしい。


「……帰ろ」