大っ嫌いなアイツに恋をした。





陸は軽い捻挫だった為、応急処置でなんとかなった。

よかった……一大事じゃなくて。



「……運んでくれたことに関しては感謝してます。でも、彼女が居なくなったことにすぐ気づかないのは彼氏としてどうかと思いますけど」



陸はそっぽを向いたまま橘に言う。

要するに"ありがとう"って言いたいんだと思うけど……

本当、素直じゃないな……

そこは橘に似てるかも。



「ご忠告どーも。でも俺はこいつがどこに行こうと絶対見つけるけどな」



「………そう、ですか。橘先輩なら美優先輩のこと絶対に……」



陸は何か言いかけ、ハッと我に返り頬を赤くさせた。



「へぇ〜、何?俺だったら美優のこと絶対に?俺のこと認めてくれんの?」



「ばっ、違いますからっ!ちょっと見直しただけで……美優先輩、この人に変なことされたらいつでも言ってください!」



陸は真っ赤な顔をして走って行ってしまった。


取り残されたあたしたちはお互いの顔を見合わせて少し笑った。