橘ぬくもりにホッとしてまた涙が浮かぶ。
橘はあたしの頭をポンポンと撫でた後、陸の元に近づいた。
「歩けないんだろ、お前」
「……歩けるし、…っ」
陸は無理に立ち上がろうとして顔を歪める。
ああ、やっぱりあたしのせいで陸は重症なんじゃ……
橘はやれやれとため息をついて、屈み込む。
「ほら、乗れよ」
橘は後ろにおぶさるよう陸を促す。
「……は、何言って……アンタにおんぶなんかされたくな…」
「るせぇわ、俺だって男なんか乗っけたくねぇし。ほら、さっさと乗れ。おいて帰んぞ」
陸はそれでも断固、地面から動かない。
「だったら、あたしが肩貸すよ!元はと言えばあたしが全部悪いし……」
そう言った瞬間、二人ともがあたしに振り返った。

