「すぐムキになってワガママで適当な人、美優先輩には似合いません」
陸はジッとあたしを見つめ離さない。
あたしより背が低かったのに、いつの間にか陸のことを見上げるようになっていた。
「……それは、陸から見ての意見でしょ?あたしに似合うか似合わないかなんて…自分で決めるよ」
真剣な目で陸を見つめ返すと、あたしはその場を去った。
というか、思わず逃げてしまった。
ずっと小さいときから陸を見てきたけど
あんな表情は初めて見た。
『どうしてあんな人と付き合ってるんですか』
どうしてってそんなの……
重い気持ちのまま部屋に戻って荷物を整理しているとき、あたしはあることに気づいた。
「……クマのキーホルダーがない」
鞄につけてあった橘に貰ったクマのキーホルダーが無くなっていた。
嘘…どうしよ……
もしかして、どこかに落とした?
鞄を持ち歩いたのは宿舎までの道のり。
川の近くにある駐車場で鞄をおろして…
橘と陸が着いたと同時に言い合いになって……そのあと少しだけ森を抜けた
やっぱり────落ちてるならあの辺の場所かもしれない!!

