「……は、何で泣くわけ……」
「ずっと我慢してたのぉ〜みんなの前じゃ泣きたくなかったからっ…弱いとこは…見せたくない……」
体育座りで身体をさらに縮こませる。
強い、強いって言われて育ってきたんだろうか。
いつの間にか強がりになって、他人に弱いところを見せられなくなったのかもしれない。
「じゃあ……今だけ、泣けば?」
「……え?」
「俺、何も見てねぇし。知らない」
タオルを笹原の頭に被せ、その場を立ち去ろうとしたとき。
「あ、あのっ…ありがと…」
笹原は少しだけ笑った。
何だよ、そんな顔も出来るんじゃん。
このとき、不覚にもドキッと胸が高鳴った……

