笹原はラーメンをペロリと平らげると、満足そうに微笑んだ。


誰に向かって笑ってんの。



「………限界」



俺は笹原の腕を掴み席から立ち上がらせる。


当然のように驚く笹原と和樹。



「ちょっ?橘?」



「……るせ、行くぞ」




強引に腕を引っ張って連れて行く。


ったく、何やってんだろうな俺は。

こんなことしねぇと、不安になるなんて。



「た、橘…?どうし」



「今日、うち来いよ」




え…?と顔を上げる笹原。




「う、うちって……」




「付き合ってんだから、何も問題ねぇだろ?」




フッと笑うと、目の前のこいつは頬を真っ赤にさせる。


……あーもう。

いちいち、可愛い反応すんなよ。アホ。



俺は赤くなりそうな顔を背けて手を引いた。