大っ嫌いなアイツに恋をした。




遠くから橘があたしを呼ぶ声が聞こえるけど振り返らなかった。


もしかしたら追いかけてくれるんじゃないかってどこか期待していたのかもしれない。


だけど、橘が追いかけてくることはない。


これが現実でこれが普通なんだよ。


何、期待してたんだろ…




最初の集合場所だった南橋に行くとみんなが待っていた。


「美優〜!心配したんだよっ」


すぐさま駆けつけてきた若菜があたしの手を握る。



「ごめんね!ちょっと人混みに流されちゃって」



「男子たちがね、花火がよく見える場所知ってるんだって!みんなで行こ!」



この後は花火大会らしく先程より大勢の人がごったがえしている。



あたしは今度こそみんなとはぐれないようについて行った。



たどり着いたのは街の見渡しがいい高台で南橋宮からも近いところだった。


穴場スポットらしく知っているのはあたしたちだけみたい。