「兄ちゃんどうも!イチゴとカルピスね〜!」
彼女とお祭りかな…
何だか羨ましいな。
背格好のいい、茶髪の浴衣姿の男はかき氷を二つ受け取るとあたしにイチゴのシロップがかかったかき氷を差し出してきた。
……え?っと顔をあげると───
「……た、橘!?」
目の前にいたのは浴衣姿の橘だった。
「ブッ、何そんなビビってんの?ほら、イチゴお前の」
「え?あ…ありがと」
なぜ目の前に橘がいるのかわからないけどとりあえずお金返さなきゃ。
巾着をガサゴソしていると橘がハハッと笑う。
「金はいらねぇよ。俺が勝手にしたことだし。つーか、何でお前一人でいんの?」
「男バスと女バスのみんなと来てて…気づいたら人混みに流されてみんなとはぐれたの。そういう橘は…」
屋代さんと一緒じゃないの?
と、聞こうとしたけど橘は吹き出すように笑い出した。

