「あ、笹原!さっきオトコに送ってもらってただろ!」
教室に入るなり足立くんとクラスの女子たちがあたしを囲んだ。
「王子様にもとうとう彼氏か〜さっき見たんだけどさ、年下くんだよね?」
「あたしも見た〜!人懐っこさそうなちょーイケメンくんだったよ!」
きゃっきゃしてはしゃぐみんな。
見てたって……見られてたの!?
「陸は彼氏とかじゃな…」
なんとか否定しようとしたとき後ろからダルそうに橘が教室に入ってきた。
「なんだよも〜悠月と笹原付き合ってんのかと思ってたのに!」
そう言って足立くんは橘の肩を叩き、橘は不機嫌そうに口を開く。
「は?何の話だよ」
「笹原イケメンな年下と付き合ってんだとよ!」
足立くんがそう言った瞬間、橘は弾かれたようにあたしを見つめた。
そして冷たい目をして…
「……あっそ。興味ねぇわ」
橘はそのまま教室を出て行ったっきり帰ってこなかった。

