大っ嫌いなアイツに恋をした。




「お前、ちょっとは休憩しろよ。さっきからずっと…」


そう言って橘はハッと口を閉ざした。



「もしかして…ずっと見てたの?」



そう聞くと橘はそっぽ向いた。



「お、お前ばっかコート占領してずりぃなと思ってただけ!別に心配で見てたわけじゃねぇからな!?」


な、なんだ…素直じゃないな…



「ありがと…それも買ってきてくれたんでしょ?」


適当に置いていた橘のカバンの隣にはスポーツドリンクが2本置いてあった。



「はっ、ち、ちげーよ!た、たまたまでだな…さっきまで外周してた和樹がいらねぇって言ったから…」



「うん。ありがとう」



そう、目を見つめて言うと橘の頬は少し赤く染まった。


「ブッ、何本気で礼言ってんだよ。お前が礼言うなんて雨降るだろ!俺傘持ってきてねぇし!」


「ふ、降らないよバカ!あたしだってお礼ぐらい普通に言うし!」



用務員さんに言われ体育館を出たときにはポツポツと雨が降ってきていた。