今はもうこの気持ちはなくなってしまったけど、本当は優しい人だって知ってるよ。
「お前……大半悪口じゃねぇか」
うっ……気づかれた!
ゆっくりと迫ってくる橘。
殴られる!?
と、目をギュッと瞑ると頬に手があたった。
「……でも、分かってくれてるヤツが一人でもいるって嬉しいもんだな」
橘はあたしの頬に手を添え、少し笑う。
「お前は、俺と付き合ってるって言われて嫌か?」
どうしてそんな切なそうな顔するの?
何だか……ハッキリ言いずらくなる。
「……嫌、だよ。だって困る!あたしたち友達でしょ!?」
友達、じゃなかった。
ただのクラスメイトだ。
友達って言ったら怒るんだった……
慌てて言い直そうとすると橘は小さく呟いた。
「友達………ね」

