「……え?」
棚に手を伸ばした瞬間、体重がかかった棚がゆっくりとあたしに向かって倒れてきた。
「…きゃっ」
下敷きになる…!
そう覚悟し目をつぶったとき、身体を思い切り引き寄せられた。
ドン─ガシャン────!
と、盛大な音が聞こえた。
だけど、下敷きになっている感覚はなく
誰かに抱きしめられていた。
ゆっくりと目を開くと、橘くんの胸の中だった。
「……え」
「ったく何やってんだ。まじ危ねぇ!だから言っただろ俺がするって」
あたしは橘くんの上にいて、
橘くんはあたしをかばって床に打ち付けられた…そんな感じだった。
「ごめ…」
橘くんの上から退こうとする、橘くんはあたしの頭を抱え抱きしめてきた。
「わりぃ、俺のせいだ。」
耳元からそんな低い声が聞こえた。

