大っ嫌いなアイツに恋をした。




え?どういうこと?

彼女とここに居たいからあたしには帰れって?


意味分からないんですけど…


でも、橘くんはあたしではなく女の子の方を見ていた。


「え、ヤダよ。今日はあたしと一緒にいてくれるって約束したじゃん」


ムスーっとした女の子は裾を離さないまま上目遣いで橘くんを見ている。


大抵の男子ってこういうのに落ちちゃうんだよねきっと。


あたしだってあんな風に見つめられたら……


「約束っつーならこっちも約束なんだわ。わりぃけどこっちはすっぽかせねぇから」



そう言った橘くんは女の子の手を離した。


女の子は諦めたように走って行ってしまった。


よ、よかったのかな?



「よっしゃ!掃除すっか」


なんて橘くんは腕まくりしている。



何だか掴めない人。