大っ嫌いなアイツに恋をした。





携帯?ああ、それで助けを呼ぶってことね!


ポケットに手を入れて携帯を取り出そうとしたけれど……あれ?



な、ない!?


嘘でしょ!?


いつもポケットに入れてたのに!!



「早くしろよ」


「ははっ、カバンの中」


シーンとした空気の後橘が言う。


「……使えねぇ女」



つ、使えないって…あんたも携帯忘れたんでしょうが!



「どうしよ!どうしよ〜嫌だよこんなところにずっといるなんて」


最悪夜までこのまま!?



「うっせえな、元々お前が来るから悪いんだろうが」



「なっ!元々は橘が変なこと言うから悪いんでしょ!!だったらこんなとこまで来ないわよ!」



あのまま放置してればよかったよ!

変な気使うんじゃなかった。



あたしは何とか出ようとドアを押す。



「も〜!開いてよバカ!誰か助けて〜」



何度もガチャガチャしたりドアを蹴ったりしていると腕を掴まれた。



「お前また壊したらどうすんだ!次は反省文どころじゃねぇぞ!」


暗がりの中目が慣れてきたのか少しだけ橘の顔が見えた。