一途な彼は俺様モンスター

空翔さんのTシャツを、クイッと引っ張る
私。




「ほっとけ。いつもああだから…それより
、ちょっとこっち来い」




空翔さんが私に手招きをして、リビングを離れた。

ケンカする真由子さんたちを気にしながら、私は空翔さんについていく。




「…空翔さん?」


やって来たのは、誰も使っていなそうな部屋。





「お前の荷物、とりあえずここに運んどいたんだ」

「え!?そうだったんですか?」


空翔さんが開けてくれたクローゼットの中には、私の服や雑貨類が置いてあった。



「最低限の物しか持ってきてないけど、大丈夫か?」

「はい!全然大丈夫です!ありがとうございました!」

「真由子の服は派手すぎるから、お前には似合わねえよ。それに、お前細いからサイズも合わないと思ってさ」

「…真由子さん、そんなに派手なんですか?」


ま、派手そうっちゃ派手そうだけど…




「ああ。派手だし、露出が激しい…俺そういうの、好きじゃないからさ」


そう言って、部屋の壁をコンコンと叩く空翔さん。