一途な彼は俺様モンスター

真由子さんて…みんなのお母さんみたいだな……




「検査は無事に終わったか?」




空翔さんが、あくびをしながら私の隣にやって来る。

空翔さんの頭には、バネちゃんが乗っかっていて、まだスヤスヤと寝ていた。




「…あ、はい。終わりました…」

「そうか」


優しく微笑む、空翔さん。


空翔さんが隣にいるだけで、なぜかドキドキしてしまう…




「昼めし外で食わねえ?」

「賛成ー♪浅海ちゃんの歓迎会も兼ねて、いいとこで食事しようよ」




真由子さんと楓雅さんが、笑顔で提案する。




「でも……」


自分の姿を見ると、寝る時のジャージの格好。


私…

この服しか持ってない…(汗)




「アハハ、服なら貸してあげるって♪それにお昼が済んだら、ついでに必要な物の買い物もすれば?」

「……?買い物?」

「ほら!洋服とかは、あとで今まで住んでた家に取りに行くとしても…細かいものが必要でしょ?部屋はたくさん余ってるけど、布団とかないし…」

「あ…で、でも私……お金は持ってないし(汗)」


自分の財産というものは、ないんだよな。

お金の管理は、全部お兄ちゃんがやってたし…




「そんなの、心配しなくても平気♪空翔が出してくれるから」


!!


軽くそう言って、ウィンクする真由子さん。