「…私…です」
「どうぞ…」
返事をするとすぐ返事が返ってきて、少しホッとしてしまう。私はドアノブを手をかけて、そっとドアを開けた。
ガチャ…
ドアを開け中を覗くと、空翔はベッドの上にあぐらをかいて座って窓の外をぼーっと眺めていた。部屋はオレンジ色の日が入り込んでいて、空翔が夕日の中にいるように見えた。
上半身裸の状態でところどころ包帯でグルグルに巻かれ、切り傷のような傷も少なくはない。そして、剥き出しのままになっている背中の黒い翼は…片方が折れて無くなっていて、もう片方はかなり損傷がひどかった…
「なんて顔してんだよ。シケたツラして…」
「…っ!」
フッと鼻で笑う空翔は、私の表情を見て思わず笑ったようだった。
いつもなら突っ込んでいるところだが、今の空翔にちょっとでもキツイことは言えない…私は空翔に近づき、ベッドのそばにあった椅子に腰をかけた。
「起き上がってて平気なの…?」
絶体安静だって言うから、寝てるのかと思ってた…
「これくらい平気。ヴァンパイアをなめんなよ」
「でも…」
「起き上がってるくらいなんてことねえよ。マサシにも許可済みだ」
空翔はそう言うと、近くにあったペットボトルの水を一口飲んだ。ベットの横にあるテーブルには、ペットボトルの飲み物が何本か置かれている。
私は「そう…」と一言返事をして、そのまましばらく黙ってしまった…
空翔になんて声をかけたらいいのかわからない…
「…なに黙ってんだよ…らしくねえじゃん」
空翔はいたずらっぽく笑い、私を見つめながら口を開く。でも私は黙ったまま何もいわなかった…
「お前の記憶が戻ったんだし…昔話でもしようぜ…」
「・・・・」
「いや…未来の話の方がいいかな…」
「え…」
未来の…話…
それを聞いて、私は空翔が何を言おうとしてるのかわかった…すると一気に目頭が熱くなり、空翔から顔をそむける。
「どうぞ…」
返事をするとすぐ返事が返ってきて、少しホッとしてしまう。私はドアノブを手をかけて、そっとドアを開けた。
ガチャ…
ドアを開け中を覗くと、空翔はベッドの上にあぐらをかいて座って窓の外をぼーっと眺めていた。部屋はオレンジ色の日が入り込んでいて、空翔が夕日の中にいるように見えた。
上半身裸の状態でところどころ包帯でグルグルに巻かれ、切り傷のような傷も少なくはない。そして、剥き出しのままになっている背中の黒い翼は…片方が折れて無くなっていて、もう片方はかなり損傷がひどかった…
「なんて顔してんだよ。シケたツラして…」
「…っ!」
フッと鼻で笑う空翔は、私の表情を見て思わず笑ったようだった。
いつもなら突っ込んでいるところだが、今の空翔にちょっとでもキツイことは言えない…私は空翔に近づき、ベッドのそばにあった椅子に腰をかけた。
「起き上がってて平気なの…?」
絶体安静だって言うから、寝てるのかと思ってた…
「これくらい平気。ヴァンパイアをなめんなよ」
「でも…」
「起き上がってるくらいなんてことねえよ。マサシにも許可済みだ」
空翔はそう言うと、近くにあったペットボトルの水を一口飲んだ。ベットの横にあるテーブルには、ペットボトルの飲み物が何本か置かれている。
私は「そう…」と一言返事をして、そのまましばらく黙ってしまった…
空翔になんて声をかけたらいいのかわからない…
「…なに黙ってんだよ…らしくねえじゃん」
空翔はいたずらっぽく笑い、私を見つめながら口を開く。でも私は黙ったまま何もいわなかった…
「お前の記憶が戻ったんだし…昔話でもしようぜ…」
「・・・・」
「いや…未来の話の方がいいかな…」
「え…」
未来の…話…
それを聞いて、私は空翔が何を言おうとしてるのかわかった…すると一気に目頭が熱くなり、空翔から顔をそむける。



