「プッフルネーム」
中山優雅に笑われたぁ〜
「昔見たいに優ちゃんって言ってよぉ〜」
優………ちゃん?
心の奥底に閉まってある筈のあだ名
なんで………知って……るの?
本当に中山優雅は、あの時うちをかまって死んだ子なの?
嘘だ。
嘘だ。
そんなの嘘になって欲しい。
多分これは夢。
「ふっぎ」
変な声が出てしまった。
右手で右頬を思いっきりつねった。
ゆ、夢じゃない?
現実当否が出来ない。
理解するまで少し掛かった。
その間中山優雅はわらってるし。
やっぱり中山優雅は優ちゃん?
嘘だ。
「なーに泣いてんのぉ?雪乃ちゃん」
知らず知らずのうちに涙が目から零れ落ちていた。
「な、泣いてないし」
と、急いで涙を拭いた。
二カッと笑った中山優雅
なんで泣いたんだろう?
中山優雅があの優ちゃんに似てたから
懐かしいあだ名を聞いたから?
それとも
何?
この沈黙を破ったのが中山優雅だった。
「まっ帰ろ〜よ〜」
うちは、コクリと頷いた。
それから、玄関に向かった。



