そしたら白雪姫もゆっくりと目を開ける。


……パチッと長井と目があった。


ドキッという心臓の音と、小人の歓声の声と

“……意味不”って言った長井の声が

あたしの耳に届いた。


でも長井はいつもより少し優しそうな顔をして

起き上がった場所からあたしを抱きしめた。


もちろんこれは、台本にあったことだけど

リハーサルすらまともにやらなかったから

心臓が持たないよ?


“ごめん、長井……”


“……別に”