観光地も近いとあって 昼間の駅前は人と車が 多く行き交っていた。 「先ずは着替えだな…」 「一斗、あまり無駄遣いしちゃダメだよ」 「美咲、お母さんみたい」 一斗は笑いをこらえ口に手をあてた。 「やだ、まだ17才だよ」 「あっ!今月2人誕生日じゃん」 「うん、一斗が16日で私が22日」 「去年は誕生日知ったの終わった直後だったからな」 「そうだよね」 「今年は一緒に出来るかな」 “本来ならアメリカの出発日だな…"