10駅ほど通り過ぎやがて終点にたどり着いた。 「俺、この辺来たこと無いから詳しくないけど、少し歩く?」 「うん」 一斗は左手を差し出した。 「えっ!?」 綾音は一斗を見上げた。 「綾音?デートは手を繋ぐんだよ」 綾音ははにかみながら一斗の手を握った。 綾音の気持ちとは裏腹に 一斗は遠くの景色の中に 美咲を見ていた。