案内された部屋に入ると、キラキラと眩し過ぎるくらいに中央で回るミラーボール。

佐川薫(さがわかおる)は眉をしかめた。

その日は友達の誘いで珍しく合コンでカラオケに来ていた。


友達の誘い…正確には人数合わせで拉致られたって言ったほうが正しい。


皆、男女交互というルールに気をつけつつ、適当に長椅子に座る。

「愛菜です!サークルは入ってないけど、マックでバイトしてまーす!」



隣に座ったのはセミロングのダークブラウンの髪を緩くカーブさせた、可愛い系の女の子だった。


話し方からして明るい感じみたいで、話しやすそうだった。


おまけに今日来ている中では一番可愛いかった。


俺はせっかく来たのだから…と思って話しかけてみることにした。


「愛菜ちゃん、サークル入らないの?うちの大学施設綺麗なのに勿体無いじゃん。」


呼び方は無難に愛菜ちゃんをシフトした。