「そいつ、
めちゃくちゃ蒼介に執着しててさ。

自称、蒼介の彼女って
あちこちで勝手に触れ回ってたんだよ。


すげー綺麗で目立つ子でさ、
多分、自分に自信もあったんだろうな。

でも、蒼介は全く興味示さなくてさ。

メールも電話も
『面倒くさい』の一言で全部無視。

かえって相手のこと逆上させちゃって
学校乗り込んできたりして
すごかったんだよ。」



学校…って、


男子校に……?!



「蒼介はひたすらその女に
『ウザい』って
言い続けてたけどな。

気づいたときには、
蒼介がその女に未練タラタラみたいな
妙な噂が流れてたな。

なんにせよ、
蒼介は全く気にしてなかったけど。」


「ホント?」


「こんなことで嘘つかないよ。

ほら、あいつさ、
あんな感じで目立つのに

女に愛想よくないし冷たいからさ、

蒼介のことであることないこと
言いふらしてる女が多いんだよ。

振られた腹いせみたいなもんじゃね?

あいつ、自分から誰かを好きになったの、

間違えなく
お前が初めてだから。

だからめちゃくちゃ暴走してるだろ?

いきなり、指輪させてみたり。」



「えっ?!」