「蒼介さんは明日も予備校?」


「モモも来るか?」



「うんっ」



蒼介さんの目を見て、

強くうなずく。




パパ、


まさか「行くな」なんて言わないよね。



もし「行くな」って言われたとしても、

絶対に行くもん。



蒼介さんはなにも悪くない。



「じゃ、昼休み一緒に飯食おうぜ」



「うん」



すると、蒼介さんがいたずらな顔で

私を覗き込んだ。




「モモ、お前がへこむなよ?

大丈夫だよ。

ちゃんと認めてもらうまで
頑張るから」



そう言って、

蒼介さんは

いつもと変わらない笑顔を向けて

私の頭をポンポンと軽く叩いた。


「ごめんね…」



パパにあんなこと言われて
蒼介さんの方が辛いはずなのに。



「大丈夫だって。
よしよし、元気だせ、モモ。」




やるせない思いで

蒼介さんの大きな手をぎゅっと握った。