「……一樹が家出した日に
モモが蒼介君と一緒に
帰ってきただろ?

2人をみた瞬間、
あの日のことを思い出したんだよ。

あの公園で小さな2人が
並んで笑い合ってた姿を。


…小さい頃からずっと見てきたからね。

蒼介くんが
とても優しい子だということは
誰よりも
私が一番よく知ってるよ。」



「あなた…」



「モモなんて、
まだまだあの頃とたいして変わらない
小さな子どもだと思っていたのに、

子どもが大きくなるのは
私達が思うよりも、
ずっと早いんだな…。」




ふたりの話を聞き終わると、

黙って部屋に戻った。