親父の勤務している病院の裏に 小さな公園があったことは、 おぼろげに覚えている。 「そしたら、 1人で公園で遊んでいた蒼介くんが、 モモの乗っていたブランコを だまったまま ゆっくり押してくれたの。 しばらくして、 モモは泣き止んでね。 でも、 気がついたら 今度は モモの背中を押してた蒼介くんが 泣いてたのよね。 手の届くところから 2人を見てたのに、 私、なんて声をかけたらいいのか わからなくて……」