番外編☆獣系男子×子羊ちゃん

「ああ。一樹らしくないだろ?

一樹さ、ノリもいいし、
あんまり人の誘いとか断んないし、

他の元カノとは普通に会ったり
話したりして遊んでるのにさ。

あいつそんな感じじゃん?
キャパ広いっつうか。」



「お兄ちゃんの他の元カノさんね…。」



お兄ちゃんの元カノの話なんて、

なんだか、あんまり聞きたくない。



「って、なんで、お前が
そんなとこ気にしてんだよ?!

俺の元カノには
全然妬かねぇくせに」



「だって、蒼介さんの元カノさん
いっぱいいすぎるんだもん!

全員にヤキモチ妬いてたら
身がもたないよ?」



って、…本当はものすごくヤキモチ
妬いてるんだけどな。



「…あぁ…まぁ…な。

…で、そんな一樹がさ、
西学との合コンだけは一蹴してたし、

早川の名前出したら、

余計なことすんなって
いきなり怒りだしたんだよ。

駅で会っても目を逸らすとかさ。

あいつらしくないだろ?

一樹、あんまり怒んないし、

あいつが誰かのことを
拒絶してるのなんて
今まで見たことなかったからさ。」


確かに蒼介さんの言う通りだ……

私にストーカーみたいなメールを
散々送ってきた人を

合コンに誘っちゃうくらいの
お兄ちゃんだし……



「あまりにいつもと様子違ってたから
なにかあんだろうなと思ってさ。

本当に2度と会いたくない奴なのか、
むしろ、その逆か。

連絡先の橋渡しをしたのは、

あの早坂ってやつのためじゃなくて、
一樹のためだよ。」



蒼介さん、お兄ちゃんのために
色々と考えてくれてたんだ。



そんなことにも気づけないなんて、

私はやっぱりまだまだだ。



「うまくいくといいね、
お兄ちゃんたち。」



「そうだな…。」



お兄ちゃんのことを考えてくれていた
蒼介さんは

やっぱり優しい。


蒼介さんの隣に居られることが
すごく嬉しくて、


蒼介さんの大きな手を

ギュッと握った。