「あの、すみません。
本当に、ごめんなさい。
あの、私、早川栞っていいます。」
栞さんは軽く立ち上がり
深く頭を下げた。
3人で向かい合って座りなおした。
テーブルの下で蒼介さんとは
手をつないだまま。
柔らかく優しい目で
私を見つめる蒼介さんと
状況がよくのみこめないままの私。
「あの、私、一樹くんと
つきあっていたわけではないんです。
その、中学のときに、
一樹くんに
助けてもらったことがあって。
雨の日に自転車で転んじゃって、
パンクした自転車を
たまたま近くを通った一樹くんが
家まで押して送ってくれて。
それから、少しずつ会うようになって。
図書館とか公園で、
短い時間会って
話したくらいだったんだけど、
それでもすごく嬉しくて。」
そういえばお兄ちゃん
中学のころ、
よく図書館で勉強していた。
栞さんは
まだ髪の毛も金色にしていなくて
優等生だった頃のお兄ちゃんと
知り合いだったんだ…。
「それで、
高校受かったら
いろいろ遊びに行こうねって、
約束して。」
その頃のことを思い出したのか、
栞さんの顔に
一瞬、柔らかい笑顔が浮かんだ。
本当に、ごめんなさい。
あの、私、早川栞っていいます。」
栞さんは軽く立ち上がり
深く頭を下げた。
3人で向かい合って座りなおした。
テーブルの下で蒼介さんとは
手をつないだまま。
柔らかく優しい目で
私を見つめる蒼介さんと
状況がよくのみこめないままの私。
「あの、私、一樹くんと
つきあっていたわけではないんです。
その、中学のときに、
一樹くんに
助けてもらったことがあって。
雨の日に自転車で転んじゃって、
パンクした自転車を
たまたま近くを通った一樹くんが
家まで押して送ってくれて。
それから、少しずつ会うようになって。
図書館とか公園で、
短い時間会って
話したくらいだったんだけど、
それでもすごく嬉しくて。」
そういえばお兄ちゃん
中学のころ、
よく図書館で勉強していた。
栞さんは
まだ髪の毛も金色にしていなくて
優等生だった頃のお兄ちゃんと
知り合いだったんだ…。
「それで、
高校受かったら
いろいろ遊びに行こうねって、
約束して。」
その頃のことを思い出したのか、
栞さんの顔に
一瞬、柔らかい笑顔が浮かんだ。



