「知ってる。」 來世は優しい声でそう言う。 ぽんっ 來世はまた、私の頭の上に軽く手をのせる。 私は途端に顔が赤くなる。 「あれあれ? 和子ちゃん、顔が真っ赤だよ?」 私をからかう時、來世は必ず“和子ちゃん”と呼ぶ。