しばらく歩いていると、建物に寄りかかって話をしている近藤さん、永倉さんが居た。2人とも私に気付いたようで、近藤さんから手招きされる。


「あんずさん!良くやったな!あんたのおかげだありがとう!」

永倉さんはそう言うとポンっと私の頭の上に手をおく。


「いいえ。私が斬られなければ」

(そう。少しは楽に戦いを進めていたかもしれない)

そう思っていると。

「そんなことはない。だが、おなごの背に傷を残してしまった。守ると言いながら。」

「近藤さん、そんな大丈夫ですよ!私、傷の治りは早い方なので」


いつもよりテンションが下がってしまった近藤さんに元気な所を見せていると原田さんと額に包帯を巻いた藤堂さんが歩いてくる。

藤堂さんは相変わらずで両手をあげブンブンと振っている。