「話の途中にスマンな。具体的には後で話す。一応あんずさんの行く池田屋の方には俺、総司、新八、平助が行くことになっている。四国屋は歳、はじめ、左之助だ。安心しなどちらにせよ腕っ節の強い浪士が付いてんだ。
この新選組、誠の紋に誓ってアンタには傷一つと付けさせやしねぇ。なぁ!お前たち」





近藤さんに話を振られた浪士たちは一瞬戸惑った表情を見せたが皆いっせいに浅葱色の羽織を掲げいっせいに声を上げた。









池田屋出発前夜、私は内容を教えてもらっていた。




「日が暮れたぐらいに人目に付く人数が訪ねてくるはずだ見たらすぐにわかるだろう。アンタは接客をしながらやつらが例の話をしだしたらコチラに知らせてくれ。俺たちは外で待つ。危険だがこれをやり遂げてくれ。何かあればすぐに駆け付ける」



「すぐに斬り合いになるから、なるべく池田屋より離れた所に居て。絶対に着ちゃダメだよ」



「はい!!」

(スパイみたい。ってもんじゃないわ!正体がバレてしまううちに逃げないと私の命が危ない。でも近藤さんや沖田さん藤堂さんたちがいる。出来る限り頑張ってみよう!)




「もし逃げ遅れてもあんずちゃんは僕が命に変えても護りますから!安心して!」



話を聴いていたのか沖田さんが襖を開けていつになく真剣な表情をして入ってくる。