「斎藤さん、居ますか?」


「あぁ。」

私が声をかけるとしばらくしてから返答がかえってきた。


「さっきはごめんなさい。斎藤さんはおっ...男らしくて格好いいです!!」


(っは///恥ずかし!これでいいのかな。ここに来る前に沖田さんと入念に練習したセリフ。斎藤さんが美男なのはもとからなんだけどな)



「...なんと?もう一度...」


聞き逃したのだろうか。
いや、聞こえなかったのだろうか。
もう一度あの言葉を繰り返そうとした時だった。沖田さんが私の言葉を遮り、物を言う。



「えー。あんずちゃんは僕以外の男性にそんな事言っちゃうんだ。なんだか嫉妬しちゃうなー」



....え!?
この人は何をいっているの?
そんな事言うなんて...



「沖田さん!?こんな...むぐっ」


口を挟もうとしたのだけれど、沖田さんの大きな手によって口を塞がれてしまった。



だが


その瞬間


私の口に当てられていた手と沖田さんが
斎藤さんによって畳へいきよいよく倒される。