私立竜堂学園そこは所謂金持ち学校である。

全寮制の共学校であり、幼稚園から大学まである超マンモス校。
中等部から寮に入ることが義務付けられていて、一度寮に入れば大学を卒業するまで自由に外の世界に出ることは出来ない。

そんな学園の巨大な門の前に1人の少女がいた。


「ここか…。」

地図を片手に立つ彼女の姿に道行く人は皆足を止め、口々にこう言った


『女神だ…』


「はぁ…。」
また始まったわ、皆女神、女神って。
確かに変わった髪色だとは思うけれど、他は至って普通なのに…。←とか思っちゃってる彼女の容姿は全く持って普通ではなかった。

作り物のように整った顔はぷっくりとした桜色の唇に、日本人にしては少し高い鼻が西洋のビスクドールを連想させ、
質量感のある胸とキュッと引き締まったウエストは可愛らしかった彼女の雰囲気を一気に妖艶な物へと作り変えていた。
真新しいスカートから覗く太腿は雪のように白い肌に程よい肉付き。

何より彼女のその何も映すことのない深い青い瞳とサラサラと流れるウェーブのかかった長い銀髪が彼女を女神へと変えていた。