命預けます・・・あなたに・・・。

俺はビックリして顔を上げると、
兄の新一だった。


「真っ裸で泳いでいるのか?」


「緑のランプが光っているときは、
俺しか泳げないから。」


「何かあったのか?」


「何も・・・・。

夜回りをした後はいつも泳いでるし、
いつもの通りだ。」


「ああ。

けど無心で泳いでいるよりは、
ホームが無茶苦茶だった。

何か考えて泳いでいるから。」


「分かるんだな?」


「お前の兄貴だ。」


「いいのか?

嫁さんと生まれたばかりの子供の
傍にいなくって?」


「父さんと母さんに取られて、
夜回りを終えたお前を迎えに行けと。」


苦笑いの兄貴が言った。


かなりの愛妻家と
目の中に入れても痛くない溺愛の娘の事を、
恥ずかしくなく自慢する兄。


けど経営者の顔になると、
母親以上に鬼才と冷淡な人間になる。