颯太
颯太
颯太。
どうかお願い。
俺を嫌わないで。
いい返事なんか期待してるわけじゃない。
だけどだけど
ああ....俺はどれだけお前が好きなんだろうな。
辛い辛いよ。颯太。
颯太の頬は冷たくて
そのまま首筋をたどると
颯太はビクりと反応を示した。
「朱羽....?」
颯太が静かに口をあけた。
「俺も朱羽が好きだよ」
ハッとした。
思わず颯太に触れてた指先を
離してしまった。
「ふ、颯太?」
「俺も好きだよ朱羽が」
「本当か?」
ドキンドキン
颯太がニコリと優しく笑う。
ドキ....
俺は目頭に涙がたまりそうだった。
「颯太....本当?」
「ああ、ほんと」
俺は今、きっと
世界一の幸せ者だ。

