宮野は...また牛乳か...。

優「ハァ。」

もらえなかったんだ、牛乳。
でもこれは、大きなチャンスなんじゃないのか?自分!

いまこそ声をかけるチャンスじゃんか!
よし...!じゃんけんから帰ってきたらいこう!


あ...!来た...!できる!自分!

大きく息を吸って...はいて...なるべく自然に...

自分「はい、あげる...もうお腹いっぱいだし。」

あーやっぱだめ...ちょっと怖いわ...
でも言えた。とほっとしていたが、
牛乳を差し出している手がいっこうに軽くならない。

宮野を見ると、固まっていた。
なにやってんの?!早く取るならとってよ!恥ずかしいから...!

自分「いらないならあたし飲むけど...!」

思っていたより大きな声だったので自分でびっくりしていた。

優「いる!いります!ありがとう...。」

びっくりしていたのと、恥ずかしかったのとで
目は合わせられなかったけど話せたのは
新たな一歩かな...♪


給食も終わり、思い切って部活の時に呼び出すことにした。
こんな付箋で気づいてくれるか心配だったけど、
これがいま自分にできる最大のことだと思った。