次の日もなんだかどよーんとしたまま学校まできてしまった。

『あいつ、どうしたの?』


あの時のことが頭から離れない。

「おい...宮野...?今日どうした?」

いつもいじめてくるやつが珍しく心配そうに聞いてきた。

俺「ちょっとな...(苦笑)」
さすがに事実を言う訳にはいかなかったから、
それっぽく答えておいた。

「そうか、俺らのことじゃなきゃいいんだけど。絶対先生とかにチクんなよ!」

そいつはそう言って教室に入っていった。
なーんだ。そんなことか。

教室の席に座る。
ふと、向日の席の方を見た。

向日は机に顔を伏せている。

何かあったのかな?
と思ったが別に俺が心配することでもないと自分に言い聞かせ、朝読書の準備を始めた。