私はハッと思い出して、ジャージのポケットからスマホを取り出した。 …もっと早く気付いていたら、転けなかった筈なのに…。 私はそんな事を考えながら、スマホを操作した。 パッとライトがつき、突然の明るさに私は目を眩ませた。 …しかし次に目を開けた瞬間、私の目に飛び込んできたのは… 「嫌ぁぁぁァア!!!」 私よりも早く、後ろにいた千里が叫んだ。 私も慌てて、立ち上がれないまま後退りした。 ガクガクと全身が震える。