クラス狩り

その場にいた莉子と絢が驚いたように、私を見る。

「ああ、のんじゃん。どうしたの?」

莉子が振り上げていた腕を、ゆっくりと降ろした。

自分から飛び出したくせに、足がすくむ。

…勇気なんて無いのに、何で飛び出したりなんかしたんだろう…っ。

私は後悔しながら、ゆっくりと口を開いた。

「どうしたのは…私のセリフだよ…?…いきなり、仲間割れとか止めようよ」

「…仲間…?冗談は止めてよ」

「…冗談なんて…」