「…あ。だから、この階に移動してきたんだ?」 「そうそう。…まあ、お互いに頑張りましょ~」 「うん。じゃ、また!」 未穂は私に手を振ると、自分が来た方向へ引き返していった。 私も未穂とは逆の方向に歩きだす。 未穂が私に[鬼を見た?]と聞いたという事は… まだ未穂は鬼には会っていないのだろうか。 …それなら、もう暫くは安全かな…。 「…んだよ、てめぇ」 「そ、そんな…私…っ」