「そう…ですか…。」

僕はがっくりと肩を落とすしかなかった。

いける、と信じていた。

それが、あまりにも呆気なく論破されてしまった。

「まぁ、一喜一憂しなくていいよ。してたら身が持たないしね。…丁度いい時間だし、気分転換にご飯でも食べに行こう。もしかしたら、そこでヒントが見つかるかもしれないし。」

僕達三人は、とある寿司屋に足を運んだ。寿司屋と言っても、回転寿司だけど。

「席は取っておいたから、座ってて。ちょっと電話してくるから。」

着くと、丹隼さんはさっさと店の外に出てしまった。

「こちらにどうぞ~。」

笑顔の店員さんに案内される。

席に座った僕は、店の雰囲気に違和感を感じていた。

「どうかしたんですか?」

隣に座った飛鳥が僕に尋ねる。

「…実はここ、葉月がバイトしてた店なんだ。」
「えっ…。」
「葉月が死んでから、一回もここには来てなかったんだけど…何か変じゃない?」
「変って…?」
「…葉月がいなくなったっていうのに、ちょっと笑顔過ぎないか、皆?」