飛鳥と話をする。

それが、僕のやりたいことなんだ。

加担しているということは、そういうことだ。

気まずさだとか欲だとか、そんなのはもうどうだっていい。

飛鳥にどう思われるかは分からないけど、僕はありのままの僕を飛鳥に知ってもらいたい。

何度も何度も思ってきたことだ。

実現させるには、一つずつ知ってもらわないと。

僕は上空の鏡から曇りが消えかかっているのを見届けると、ドアノブを握った。

まだ足音はそう遠くない。

握ったドアノブを、回す。

僕は部屋から出ると、飛鳥がいると思われる方を向いた。

「飛鳥。」

呼ぶと、僕に背を向けていた飛鳥の向きが180°変わった。

「太陽さん…?」
「…ちょっと話…聞いてもらえないかな…?」