数日後。

「行こう、飛鳥。」
「はい。」

僕達二人は制服を着て、僕にとっては少し久しぶりな道を歩いていた。

飛鳥は、僕の高校に転入することになったのだ。

ならどうして僕も久しぶりなのかというと、僕は葉月のお葬式などで学校に行く暇がなかったからだ。…これ、忌引にカウントされてるよな…?

「緊張してきました、私…。」

飛鳥は落ち着かない様子で言った。

「大丈夫だって。…って言うか、今から緊張してたら身が持たないよ?」

実を言うと、僕もある意味緊張していた。

何せ久しぶりの学校だ。何を言われるか分かったもんじゃない。僕は飛鳥に「人のこと言えない」と言われないように、どうにか緊張を心の中だけに留めておいた。

「ほら、着いた。」

僕達はひとまず分かれた。飛鳥は職員室に行き、僕は教室に行く。僕は話しかけられるのが面倒だったので、参考書を開いておいた。

そして、ホームルーム。担任の先生から、転入生が来たとの連絡があった。