部屋に戻ると、心配そうな顔の四人がいた。

「大丈夫なの、安堂?」
「やめときなって。また怒っちゃうかもしれないでしょ…。」
「いや、もう大丈夫。ちょっと落ち着いたから。」

完全に消えたわけではないけど、と付け足そうとしたが、やめておいた。

「さっきは悪かったわね…。」
「…ゴメン…。」
「気にするなって。怒っちゃった俺も悪いからさ…。」
「そういえば安堂、私達って…いつになったら帰れるの?」
「そんなの僕が知ってるわけないし…。部長なら知っとけよ、加賀?」
「な、何よ!そんなに知りたいなら、自分で聞きに行ったら?」
「お…落ち着いて下さい、二人とも。私、聞きに行ってきます。」
「危ないって、単独行動は。僕も行くから。」

部屋を出たところで聞こえてきた会話を、僕は聞いていた。

「あの二人ってさ…。」
「やっぱり付き合ってるって感じだよね?」
「…カップル成立。」
「月夏、意外と面白いこと言うわね…。」