「行きましょう、太陽さん。皆待ってますよ。」

飛鳥は僕の手を引き、歩き出した。

「…あのさ。」

僕は思い切って、聞くことにした。

「何ですか?」
「その…。」

聞こうとはしたものの、やっぱり言いづらくて吃ってしまう。カッコ悪いし、情けない気もした。

でも、僕はここで一生分の勇気を使ってもいい。

「飛鳥って…僕のこと、好き…?」
「えっ…。」

飛鳥は明らかに動揺を隠せないでいた。そりゃそうだろう。「告白しろ」って言われてるようなものだから。

「な、な~んてな。ちょっと気分転換に聞いてみただけだから。気にしないで。行こう、飛鳥。」
「は、はぁ…。」

明らかに無理がある言いわけだったが、どうにかその場をしのぐことはできた。

でも、いつかその答えを聞く時がくるだろう。その時までに、心の準備をしておかないと。