僕は先生に話すと、あてもなくふらふらと歩いた。

だが気づけば、文芸部の前に来ていた。

「…ただいま。」
「どうしたの、安堂?」
「元気ないじゃん…。」
「こんな時に元気なわけないだろ!」

僕の理性は、徐々に消えていった。

「そう怒らないで。」
「…犯人じゃないんでしょ…?」
「だからって…何でこうも死んでいくんだよ!」

僕はいてもたってもいられなくなり、部屋を飛び出して行った。そして再び、あてもなく歩いた。

そして僕は、屋上に来ていた。

「よりによって何でここに…。」

僕は引き返そうとしたが、ある考えが浮かび、先へと進んだ。

「…このままじゃ…また犠牲者が増える…。」

僕は端の方に立った。

「さよなら…皆…。」

僕が体を前に倒そうとした時、僕の体を何かが捕らえた。

「やめてください!」

後ろから発せられた悲痛かつ必死な叫び声は、飛鳥の声だった。