カノジョノカケラ

最後に、僕の遺書を。

「拝啓、これを見ている全ての皆様へ。

これを見ているということは、僕はもうあの世に行っているんですね。

皆様に、報告しておかなければならないことがあります。

僕の恋人だった河野葉月は、死後天使となって再びこの世に来て、近藤飛鳥という名で僕に会いに来ていました。

河合蒼衣を殺したのも、天使となった葉月でした。

葉月は自分の存在を忘れているかのような彼女の言葉が許せなくて、殺してしまったようです。

あの世のルールの一つに、この世に来た天使が正体を見破られた際には正体を見破った者をあの世に来させなければならないというルールがあるそうです。

僕も葉月の正体を知り、あの世に旅立った者の一人です。

ですが、これだけは言わせて下さい。

僕は葉月に言われるがままに死んだのではありません。これは、僕の意志です。

だから、安心して下さい。

卒業式で先生には『生きていて欲しい』と言われましたけれど、僕は葉月のことが好きだから、旅立ってしまいました。申し訳ありません。

最後に、皆様へ伝えたい言葉があります。

ありがとう。」