「送ってくださりありがとうございました。」 春はとっても不貞腐れていた。 それでもさきほど中山がかした上着をキュッと握っているのだから、中山はくすくすと笑う。 「悪かったって。」 あれから止まらなくなった中山は、結局は初心者の春をぐったりさせるまで彼女の唇を貪り食ったのだ。 そういうわけで、彼女は怒っているのである。 とはいいながらお礼をしっかりいうところがまた可愛いのだ、と中山は思う。