「春。」 優しくないと、そういって切なげにくちづけた男が、なんで自分の名前を優しく呼ぶのか。 確かにキスは強引で、奪うようでーー。 それなのに、引き寄せられた腰は、優しく大きな手に支えられてたのだ。 気まぐれのキスじゃない、大切にされてるーーーー そう錯覚してしまうような中山に、春はただ困惑するばかりだ。